「お前はまだ結婚しないのか?」
タイトル通りの言葉。誰でも一度は言われたことがあるだろう。
親兄弟や説教臭い上司や先輩などに。
私も結構言われた。
今のご時世、女性に対して早く結婚しろと言おうものなら即セクハラで糾弾される。
男性に言うなら糾弾されない。
もちろん、私のような弱い男、モテない男になら説教からかいのつもりで言われてしまう。
そして親戚。この親戚とやらが厄介なのだ。
私は田舎に住んでいる。もちろん都会でもそうかもしれないが田舎なら親戚が厄介なのは尚更だ。
私は言われた。今は鬼籍に入っている親戚の婆に。
しかもきょうだい夫婦の目の前で。
他の親族の目の前で。
しかもからかい半分で笑いながら言われた。
ある日、きょうだい夫婦とその幼い子供と一緒に墓参りに行った。
墓参りを終えた丁度その時に親戚の男性が車で通りかかった。
「うちに飯を食べに来いよ」
と誘われた。まぁ田舎ではよくある光景だ。
問題はその後だ。
その親戚の家には他にその婆が住んでいた。私たちを誘った親族の男性ももちろん同席。その夫人もいた。
昼食時、きょうだい夫婦の幼い子が跳ね回る。
それを見て婆が放言した。
「siroukiiよ。次はお前だなあ。お前、結婚するのか?付き合っている人はいるのか?
どうなんだ?んん~?」
大声でゲラゲラ笑いながら言い放った。
人前で侮辱されたも同然だ。
私は頭に血が上るのが分かった。
かつて大学時代の疋田に「お前は金で解決するんだろ?」
かつて同僚だった富永に「だからお前は結婚できないんだよ」
それと並ぶくらいの殺意を覚える発言だった。
人によってはその婆を殴り倒している。
私はヘタレだから実行できなかった。我慢するしかなかった。
私が死んであの世に行くとするなら、この婆だけには会いたくない。
腹立つから。
いや、先祖に対して申し訳ないから先祖にあわす顔がない。
先祖にも会う勇気がない。
かつてネット掲示板のある書き込みを見たのを思い出した。
親戚らの目の前で彼女がいないことを父親に馬鹿にされた男性がその父親を激しく殴り今では親の縁が切れて孤独だと。
私はその男性の気持ちがよくわかる。暴力は確かにいけないとは思うが。
更にもう一回、私の頭に血を上らせる発言をした人間がいた。
婚活パーティの司会者にだ。
次回、その話をしてみたい。
とことん、ダメな私を反面教師にして良き教訓にして生かして頂きたい。