鉄火場の現実②
場外に着いた。そこでは異様な光景が広がっていた。
今までに見た醜悪な場面を思い出す限り書いていく。
外れ馬券が床に無数に散らばっていた。
「外れ馬券は必ずゴミ箱に捨ててください」
というポスターが張られていたがお構いなしだ。多くの客が外れ馬券を床に捨てていた。
酷い例になると場外の外の道路で中年男性が不機嫌そうな顔で外れ馬券を細かくちぎってばらまいて去っていった。
場外によっては酒や軽食ができるスペースがすぐそばにあるところもある。
私もそこでビールを買って飲んだ。(また酒ですか?何やっているんですか・・・)
ある日、レース中継を見ることが出来るテレビの近くで顔を酒で真っ赤にした中年男性が大声でわめいていた。
「オラオラ!イケイケ!オラオラ!!」「行けやオラー!!!」
そして仲間と思われる他の中年男性と大声で怒鳴り合っていた。
有名レースの直前、自動券売機の前では大行列ができていた。
なかなか行列が進まない。イライラしたある中年男性が怒鳴り声をあげた。
「何をやっているんだ!!ここはお前の専用売り場ではないんだ!!
さっさとどけよ!!馬鹿野郎!!」と。
肩がぶつかったとかで喧嘩寸前になりそうになった場面を見かけた。
場外の階段では多くの客が椅子代わりに座りこんでいた。もっと椅子を増やせばいいのにと思った。
富永は坂野さんや私、そのほか男性職員らを競馬場まで車で連れて行ってくれた。
場外でなく競馬場では若者が非常に多く、まさしくCMで見る爽やかな場面も多く見られる。広い芝生もあり若者や家族連れでにぎわう。
もちろん、色々お店があり食事処やもちろん酒提供もある。
まさしく一大テーマパークである。とてもきれいだ。
さすがに場外のような醜悪な場面はあまり見かけない。
しかし
「そんなことも分からないのか!!競馬なんてやめちまえ!!」
激高している若者の声がした。誰に向かって言ったのかは不明。
仲間に対して言ったのか、それとも関係者に対するヤジか。
まだあったかな。思い出せない。
競馬好きな人がいたらすみません。