鉄火場の現実①
私自身、富永により競馬の楽しさとやらに洗脳されていた。
「馬と人の感動物語」「競馬の売上金は国庫に納付される」「運が良ければ大金が手に入る」など。
その要素だけでハマる理由になった。結論から言う。競馬で借金まではしていない。
競馬自体で大金を失ったわけではない。
むしろ大金を失ったのは後になってからだ。
富永が悪の本性をむき出しにして私に金をしつこく金銭をたかってきた時だ。
それは後の記事で書く。
とにかく馬券を毎週のように購入する生活が始まった。富永も私に馬券を頼んできた。
厳密にいえば毎週ではないが、ほぼ毎週という月もあった。
今から考えれば異常だった。
電車で場外馬券売り場(以下、場外)へ向かった。
なんと信じられないかもしれないが
行きの電車内では必ずアルコールとつまみがお供だった。
もちろん、普通列車の普通車両では絶対に飲まない。
特急列車やグリーン車内では必ず缶ビールとつまみを買って飲んだ。
私は鉄道が好きとはいえ、やや長距離移動は疲れがたまる。それを紛らわすためだ。
それだけではない。長年のいじめ被害による心の傷を酒で紛らわしていたのだ。
「毎日酒を飲むのはリストカットと同じなんだよ」
これはある巨大ネット掲示板で見つけた言葉だ。恋愛未経験のスレで見つけた。
恋愛できない苦しみを酒で紛らわす。なんだ、私のことではないか。
もちろん、毎日は飲んではいない。しかしかなり頻回に酒を飲んでいた。
話が脱線した。
列車内では缶ビールを手にして競馬新聞を手にレース予想をしたり、車窓の風景を楽しんでいた。もちろん、過去のいじめ体験を思い出しては缶ビールをあおった。
まさしくオッサンそのものではないか。
私自身、鉄道旅が大好きだった。「開運方位」とやらを暦本から割り出して度々鉄道旅に出かけた。八方塞がりの私にとって方位旅行で開運するのは悲願だった。
それについてはまた後で書くつもり。もちろんそれで開運なんてしなかったけどね。
甘い甘い。私は何をやっていたんだろうな。読者も呆れているだろうな。
ごめんな。このブログは私の駄目人生を書き連ねたもの。ぜひ反面教師に。
またもや話が脱線した。
場外に着いた。私はそこでギャンブル場の「現実」を知ることになる。