猥談野郎③
何はともあれ、杉田を無視することにより彼と縁を切ることに成功した。
個人的な誘いをのらりくらりとかわしたのが功を奏したかもしれない。
しかしドヤ顔をしていられない。結局は短い期間とはいえ半年は不快な目に遭ったのは事実だ。幸運が重なって縁を切ることができただけだ。
また奴が向こうからやって来るかもしれない。
そもそも奴が私に猥談をしつこく行ってきたのは奴の性癖なのか。
それとも性体験や恋愛体験が皆無の私をからかって反応を面白がるためだったのか。
両方なのだろう。
早めに杉田の本性を見抜いたとはいえ、奴の接近を許してしまったのは私だ。
仕事に差し支えるのを恐れて奴にガツンと言えなかったのも私だ。
そうするしかなかったのか。そもそもガツンと言えるタマか。
反省するしかない。
もちろん、夜遅くまで猥談のLINEに付き合わせるという
「相手の時間」を奪うような人間だったのだ。杉田は。過去のいじめ人物と同じだ。
つくづく思う。貴重な「相手の時間」を奪うという事実に目を向ける必要がある。
人間が生きていくうえでそれは避けられないのかもしれないが。
時間を奪うなら誠意を見せないといけない。食事代を奢るとか。
私は割り勘も否定はしないし、ありだと思う。
でも相手の時間を奪っていると感じたら奢りに転じるべきだと思う。
それがせめて相手への贖罪にもなるし、
相手が若ければ貴重な若者の時間を奪っているし
相手が年配なら残り少ない人生の時間を奪っている。
まぁ私は食事をする相手は一部の限られた友人だけなんだけどね。
女性ではいないね。w
読者はおもうだろう。悪い人間関係ばかりではなかっただろうと思われるかもしれない。
良い人間関係もあった。それは次回に書きたいと思う。