「地獄大学」13 新たな友人ラインの構築
私が悪党連中のいじめに苦しんでいる中、私は新たな出会いを経験することになる。
運命の?出会いかも知れない。
ある日、私は学食で高岡に「早くしろ!」と怒鳴られ机を叩かれた。なぜ怒鳴られたか記憶は定かではない。きっと学食関連のパシリだろうか。他の二人もいた。
実は高岡は過去に学食にて学食のオヤジに睨まれたことがあった。まだいじめを受けていなくて高岡と仲が良かった時期の話だ。
「ハムばかり取ってんじゃねえぞ」
当時、片銀大学の学食のカレーはルーの盛り付けはセルフだった。大鍋があり自分で盛り付ける。高岡は肉ばかり選んで盛り付けていたため学食のオヤジに睨まれた。高岡は不機嫌になった。
以来高岡は学食が嫌いになったらしかった。でも学食にいる。だから不機嫌だったのだろう。
その日の午後、私は大学の図書館に一人で足を運んだ。
本棚があるエリアの前に別室があり机が並べられているエリアがあった。そこで新聞なんかを読む学生がいた。そこで私はある人物らに話しかけられた。
「shiroukii君だよね?ちょっといいかな?」
名前は前園君(仮名)。ちょっと小太りの眼鏡の学生だ。加えて村岡君(仮名)、松田君(仮名)、三田君(仮名)、大宅君(仮名)。
彼らはに話しかけられて仲良くなるに時間はかからなかった。
きっと彼らからしたら私は勉強熱心な真面目な人物に映ったのだろうか。
しかし私は彼らに「告白」する。いじめを受けていることを。
私は誰かにいじめの事実を話したくて仕方がなかったんだろう。
中学時代、いじめが発覚した時に教師らから何故いじめを受けていることを言わないんだ!って詰め寄られたときとは違う。同格の学生だから話しやすかったのだろうか。
「なぜ、高岡君と一緒にいるんだい?」
三田君が私に疑問を投げかける。それもそのはずだ。疑問に思って当たり前だ。
目をつけられて仕方なく連れまわされているんだよ、って答えた。
そう、連中から逃げられればこんな苦労はしない。逃げても追いかけてくる。
でも苦しい人間関係を話せただけでも良かった。
特に前園君とはよく一緒に行動した。そして前園君には彼らから受けたいじめを逐一報告した。いわばカウンセラーみたいなものか?ちょっと違うか。
でも少しでも悪党連中と一緒にいる時間を減らすために前園君らとなるべく接触した。
(ちなみに悪党とは前園君が言い出した)
悪党連中は私が前園君グループと接触を多くしていることを知った。
「俺たちを避けるために交友関係を広げているんだろう」
高岡はいきり立った。
紺野は前園君が小太りなことを笑っていた。彼らが根暗だの陰口を叩いていた。
失礼な奴らだ。
前園君は短気な所もあるし私も彼をイラつかせたり怒らせたりしたこともあった。
しかし付き合いは長く続き、今でも年賀状のやり取りをしている。年賀状のやり取りは村岡君とも続いている。
私が彼らと出会わなかったらどうなっていただろう。考えただけでゾッとする。
同じ人間(グループ)としか友人関係を結べないことは危険というのはこういうことを言う。唯一の友人が実は悪い奴だったら?悪く教化されてしまったら?
逃れることは困難なのだ。
だからこそ、友人知人は複数作るべきなのだ。何もどこかの歌みたいに友人を百人作れとは言わないが複数の知人くらいは作っておくべきだろう。
友人に疑問を感じたり嫌な気配を感じたり、ましてやその友人が悪い奴らと付き合いだしたら?即座に他の知人に交友関係の軸足を移すべきなのだ。怪しまれないように少しづつでもいい。交友関係の軸足を移せ。こうして少しづつ悪い友人と距離を取ることができる。
だから友人知人は「複数」作ろう。
それで付き合いが悪いだの、なぜあいつと付き合うんだ、と文句を言ってくるならそいつは本当の友人ではないと思う。